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ライフスタイルと仕事にエコを無理なく取り入れ、伏見のまちの“困り事”解決に取り組む〜三木俊和さん

 

伏見エコライフプロジェクトが、以前とある広報誌に取り挙げられたことをご存じの方はどの程度いらっしゃるだろう。

広報誌の名は『UTTOCO(ウットコ)』、「市民が感じる伏見(うっとこ=自分のところ)の魅力を紹介!」と題された、伏見いきいき市民活動センターが発行している冊子である。

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今回は、その伏見いきいき市民活動センターにエコれぽ隊がお邪魔し、現センター長である三木俊和さんにお話を伺った。

 

◆伏見いきセンを知っていますか?

近鉄伏見駅から国道24号線沿いを竹田駅方面に向かって少し歩いたところに「伏見いきいき市民活動センター(通称:伏見いきセン)」は建っている。伏見いきセンの運営は、京都の市民活動を支援する「きょうとNPOセンター」が担ってきた。

 

三木さんは、きょうとNPOセンターの職員として、5年前から伏見いきセンで働いている。

“市民活動の支援”がいきセンの役割だが、三木さんが働き始めた当初は、「近所の違法駐車がひどい」「水道が出ない」「猫が死んでいる」など様々なくらしの相談が近隣から寄せられ、それら1つ1つに対応していくような状況であったそうだ。

 

いきセンで働く傍ら大学院の法学研究科NPO・地方行政研究コースで日本各地の“まちづくり”の先進事例を学んでいた三木さんは、現場での日々の暮らしにまつわる生活相談の幅広さに最初は面食らったものの、なぜそれらの相談事が伏見いきセンに持ち込まれるのかを考えた。やがて「あそこへ行けばなんとかしてくれるかも」と住民にとって「頼れる場所」が必要とされているからだということに気付いた。困りごとに善し悪しはなく、「住民にとって、ある状況が望ましくないのだとしたら、どのように伏見いきセンとして関わっていけるだろうか」と考えながらこれまで活動してきた。

 

最近では、伏見いきセンに「自治会をどのように解散したらよいか」という相談があった。高齢化などが原因で存続が難しくなってきた自治会活動に対してできる支援の方法を探りながら、自治会支援にも力を入れている。

 

◆エコセンインターンで触れた、消費生活についての考え方

実家が長野県の農家ということもあり、学部生時代に「環境配慮型農業」について研究するなど環境に興味があった三木さんは、伏見区にある京エコロジーセンター(通称:エコセン)で1ヶ月間のインターンを経験した。そのとき三木さんの担当だったのが、なんと「ふしみのエコな人図鑑」に登場している谷内口さんだった。

 

インターン期間中、谷内口さんのもとで、来館者に環境学習プログラムを提供するといった課題に積極的に取り組んだ三木さんは、「人前で話すことが苦ではなくなったし、みんなで何かをやるときに大事にすべきことを学んだ」と語る。そしてエコセンでの経験がその後の人生の糧になったという感謝の意味を込め、「勝手にエコセン・チルドレンを自負しているんですよ」と笑う。

他にも、例えば、エコセン職員の「暮らしのなかで(購入する物や利用するお店などを)選択して消費する」姿勢を見て、三木さんは「その商品に込められた思いや背景なども大事にするようになり、そのようなものを積極的に選び、“買って応援する”という考え方に対する理解も深まりました」と三木さんは語る。

 

そんな三木さんが現在愛用している仕事鞄は、廃タイヤを再利用して作られていて、これによって無駄な二酸化炭素の削減に貢献したことになる。そして基本的に、伏見区内を自転車で移動するほか、なるべく新しいノートは買わずに裏紙を利用し、スキャンしてデータとして保管するなど、自分に無理せず続けられることを考え個人としても実践している。

 

また、伏見いきセンとしても、事務所の節電や暖房使用を極力控えること、KES(京都環境マネジメントシステムスタンダード)を取得すること、夏場のクールスポットとして活用してもらえるようにすること、来館者に節電パンフレットをお渡しすることなど、環境に配慮した取り組みを実施している。

 

三木さんにとってのエコライフとは?という質問には、前述の消費に対する考え方のお話をふまえて「最適な投資をすること」という答えが返ってきた。学生時代に学び触れた“エコ”が、現在の三木さんのライフスタイルと仕事に無理のない実践として活かされている。

◆一緒にまちの困りごとを考えましょう!

三木さんによると、地域の困り事が解決に至るまでには、「最初に活動を立ち上げる人」、「立ち上がった活動を軌道に乗せる人」、「活動を引き継いで続けていく人」という時間の変化とともに必要とされる人の役割が変わっていくそうだ。

 

「困り事は、特に最初の“種”の段階ではなかなか周りに見えにくい。見えさえすれば応援する人も出てきてくれたりする。なので、僕は(伏見いきセンでは)まずは困り事の“種”を持っている人と、もっともっと出会っていきたい。」

あなたの地域の“種”があれば、一度三木さんに相談してみてはいかがだろう。

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近隣大学の学生たちと、地域の課題解決に向けたプロジェクトにも携わっている三木さん。

「プロジェクトでは、ボランティアやその場だけの単発的な応援ではなく、一緒に考えていきたい学生が多いので、困り事の“種”をお持ちの方はご相談いただけると彼らと一緒に考えていけると思います。」

京都市伏見いきいき市民活動センター

住所:〒612-8434 京都市伏見区深草加賀屋敷町6-2

電話:075ー646ー4274

開館日時:月~土 10:00~21:00

      日  10:00~17:00

     (祝日は曜日に準じる)

休館日:毎週火曜日、年末年始(12/29~1/4)

交通機関:・市バス81,特81系統「西墨染通」よりすぐ

     ・近鉄電車 京都線 「伏見駅」より徒歩8分

              「竹田駅」より徒歩10分

     ・京阪電車 京阪本線「墨染駅」より徒歩12分

     ・地下鉄烏丸線  「竹田駅」より徒歩10分

※専用の駐車場はございません。公共交通機関をご利用ください。

 

エコれぽ隊:永島、亀村、山本、長澤

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