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障がい者とともに成長する会社「革靴をはいた猫」〜魚見航大さん

靴を磨く様子
靴を磨く道具
看板
靴を磨く様子
靴を磨く様子
磨かれた靴
取材の様子

 伏見区を拠点に出張靴みがきを行なっている「革靴をはいた猫」では,精神や知的障がいを持つ方が靴みがき職人として働いています。社長の魚見航大(うおみこうた)さんは龍谷大学在学中にこの会社を起業したとのこと。どんな思いを持ってされているのか,お話を伺いました。

 

どんなきっかけでこの活動を?

 大学では,もともと「わっしょい新党」という伏見の地域おこしをするサークルに所属する中で,伏見の農産物をPRする取り組みを行っていた魚見さん。伏見エコライフプロジェクトが主催するエコ朝市に出店してしていただいたこともあります。

在学中は,わっしょい新党の活動で龍谷大学内にあり障がい者が働く「Café樹林」と接点を持ち,一緒に働く障がい者の賃金の低さを目の当たりにして衝撃を受けたとのこと。

 そのカフェの店長と話をする中で,今の福祉に構造的な問題があると感じ,障がい者が稼ぐためには本人が技術を身につけることが必要だと気づいたそうです。

では何の技術がいいのか?

 いろいろと検討した結果,手を抜かずにじっくり仕事をするのが得意な人が多いので,靴みがきに注目しました。まずは魚見さん自身が1年間靴みがき屋で修行して,大学卒業直前の2017年3月に,靴みがき専門の会社を設立しました。

 魚見さん自身は就職を考えたこともありましたが,障がい者が仕事を通して成長する姿を見て,一緒にやりたい気持ちが強くなり,就職ではなく会社設立の道を選んだそうです。

 

人も会社もゆっくりと成長する

 現在の営業スタイルは,企業に出向き,会議の間に靴を磨く出張靴磨きが中心です。修行を終えて職人として働いている障がい者は2人。他に,3人が見習いとして修行中です。

「実際に働き出した障がい者の方たちは,仕事への責任感が芽生えてきたり,仕事にあった服装をすることも大事だと気付くなどの変化が出てきたり,名刺も必要だと自分で用意するなど,みなさんの成長を実感します。」と魚見さん。営業活動を広げることもさることながら,まだまだ職人見習いとしての修業も必要なので,事業はゆっくりと広げていきたいそうです。

 

靴みがきとエコ

 革靴はきちんと手入れをすれば長持ちするとのことで,まさにエコといえます。魚見さんはそれだけでなく,伏見の農家とつきあうことを通して,良い野菜を作るには手を抜かずに一生懸命することも大事だと気づいたとのこと。靴みがきも手抜きをせずに一生懸命作業する姿勢が評価の大きな要素であるという意味で,伏見の農産物と一緒だと感じるそうです。

 会社のキャッチフレーズは「与えられる存在から,与え,分かち合う存在へ。」です。現在働く5名が成功すれば,総合支援学校に通う後輩の目標になり,働く機会が増えることにつながります。魚見さん自身も,今の生き方をカフェの店長から与えられたと感じているそうです。与えられたものを,次の人に与え,分かち合う。これはまさにエコな生き方。

 私たちエコライフプロジェクトも,このインタビューでのつながりを次の人に伝えていきたいです。(佐藤)

 

連絡先

株式会社 革靴をはいた猫

〒612-8053

住所:京都市伏見区東大手町763若由ビル 2階 北西側

   「トリムタブ・カレッジ」セミナー内

Tel :080-2619-2843(代表)

Fax:075-935-0161

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