top of page

環境にやさしいエコな大学に〜龍谷大学地球温暖化対策推進委員会

私たちは龍谷大学生の取材チームで、自分が通う大学でのエコな取り組みを知ろうと龍谷大学地球温暖化対策推進委員会(以下、委員会)へ行き、委員会担当の大学職員である栗田雅文さんにインタビューをしました。委員会は平成20年10月に設立され、有識者である教育職員と関係部署の事務職員で構成されています。委員会は、龍谷大学内で廃棄物適正管理、省エネルギー化、省資源化、の3つを柱にして、地球温暖化対策を進めています。

 

廃棄物適正管理として、廃棄物を減らして、リサイクルを増やしていく取り組みを主に行っています。例として、キャンパス内の分別促進型ごみ箱の設置が挙げられます。龍谷大学には、ベンチが付いているごみ箱や中身が見える透明なごみ箱があり、これらは学生に対して分別を促すとともに、分別の意識を持たせるような工夫が取られているのです。

 

省エネルギー化と省資源化のための具体的な取り組みとしては、KES への取り組みが挙げられます。龍谷大学は、エネルギー使用量の削減・紙の使用量の削減・廃棄物の削減という3つの項目で、NPO法人KES環境機構による審査に通り、KESステップ1の認証を取得しています。

 

KESとは、京都環境マネジメントシステム(Kyoto Environment Management System Standard)の略称で、中小企業をはじめとする事業者が環境負荷を管理・軽減する仕組みのことです。具体的には、環境負荷を減らすための組織づくり、環境負荷の実態把握、環境への取り組みの考え方を示す「環境宣言」、改善目標と改善計画づくりといった活動を行います。KESの認証は、取り組みを持続することが重要で、龍谷大学では「PDCAサイクル」を利用して環境負荷を減らす計画を立てて取り組み続けています。PDCAサイクルとは、プランを立て(Plan)、行動し(Do)、結果を見直し(Check)、改善してまた行動する(Action)というものです。KESステップ1認証取得の過程から、「環境経営」「地域との共生」の機会を得ることができたとのことです。

 

また、環境への意識を高めるためのエコイベントとして、3年前から学内で省エネの意識をもっと皆に持ってもらおうとする啓発活動を毎年12月にキャンパス内で行っています。電気を使わないキャンドル照明や、エコカーの展示などを体験してもらうものです。

 

栗田さんは5年前から委員会に参加するようになり、KESステップ1の認証取得を通じて環境への意識が変わったそうです。例えば、食品ロスを出さないよう、コンビニなどに並ぶ商品を奥から取らずに手前の商品から取るようになったそうです。活動を続ける中での目下の悩みは、取り組みを重ねるごとにエコな活動が進むため、次第に良い数字を出すことができなくなってきているということだそうです。環境負荷を削減する努力を続けることの難しさを感じました。今後、栗田さんが龍谷大学でやってみたいと思っている事は、学内におけるプラスチック製品の完全排除と、全学的なペーパーレス化だそうです。

 

 

最後に、学生にしてほしいエコな活動は何かあるか尋ねてみました。

一つ目は、まだまだ照明と空調が付けっ放しになっている部屋が多いため、最後に教室を出る人はそれらを消してほしいとのこと。簡単にできることなので教室を使う皆さんの協力があれば、電気の無駄遣いが減らせるからです。二つ目は、学生に積極的にエコを発信してほしいとのことでした。個人の取り組みをはじめ、学生同士が連携した環境負荷の軽減に関する取り組みが増えていくことを期待されていました。

 

 

取材後記

栗田さんのお話を聞いて、KESのようにPDCAサイクルを意識して行うことがエコ活動の継続につながっていると感じました。そして取材の際には、個々が小さなことを毎日積み重ねることが非常に大切であると仰っており、大学での様々な取り組みを生かすためも私たちからも学生に発信していきたいと感じました。

 

 

 

(取材: 2019年10月11日、龍谷大学政策学部2回生清水ゼミ 久保周平、坂本実玲、房登美咲、森野拓、吉田周平)

 

取材先:龍谷大学深草学舎  管理課 

住所: 京都府京都市伏見区深草塚本町67

TEL: 075-645-7877

龍谷大学地球温暖化対策推進委員会

https://www.ryukoku.ac.jp/about/activity/global_warming/

bottom of page