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vegansへ 焼肉丼 を 食べに行こう!

伏見区の深草西浦町にあるヴィーガンレストラン『Vegans Cafe and Restaurant』。ここには、以前焼き肉屋さんがあり、インタビュアーの一人も訪れたことがありました。その後、ここがベジタリアンのお店になったらしいという噂を聞き、調べてみるとなんと同じオーナーだということ。今年のベジタリアンフェスティバルでは、(ヴィーガンの)焼肉丼に行列ができていました。以前から気になっていたこのお店のオーナー松田泰一さんと奥さんの淳子さんにお話しを伺いました。


焼き肉屋さんを辞めて、ヴィーガンレストランを始めたきっかけは?

実はヴィーガンレストランをスタートする2年前からヴィーガンになりました。焼き肉屋を大きくしようと3年前に移転したちょうど3ヶ月後にヴィーガンになったのです。初めは家でペットが飼いたいと思いネットで調べているうちに、動物愛護の事などが出てきて、そこから食肉のことや地球環境問題も知り、倫理的に問題があると思うようになりました。肉が大好きで焼肉屋になったので徹底的に「嘘やろー」と探したが、どんどんぼろが出てきて、自分が100%否定された感覚になりました。


罪悪感で心がしんどくなっていく一方、家族への責任と焼き肉屋をやめると生活していけないのではないかという恐怖で悩みました。ユッケの食中毒の事件や、子どものアトピーのことなども気になり、妻の「自分があかんと思ってるのに、それを人に売っててええの?」という言葉で決断しました。

 

家族の理解があってこそお店がやれていると思います。長年焼き肉屋を手伝ってくれていた実母からは、初めは親心から反対されましたが、いまでは接客をしながらお店の思いを伝えてくれています。要所要所での決断は、いつも奥さんからの言葉でした。理解のあるパートナーがいてくれたからこそ、うまくいったと思います。子どもの反応は素直で、「肉を食べないことで、他の国の子どもたちの飢餓がなくなるなら・・」というものでした。

○メニューには、(ヴィーガンの)焼き肉丼やとんこつラーメンといったメニューもあります。   


こだわりはありますか?

ヴィーガン、ベジタリアンレストランの中でも、一般の人が抵抗なくおいしく食べられるところにこだわりをもっています。動物愛護や環境問題からヴィーガンになる人にとっては、いきなりヴィーガン食を始めるのは苦労します。今後、情報化社会でいろいろなことを知り、ヴィーガンになる人が増えた時に、ヴィーガンの焼き肉やとんこつラーメンなどがあれば助かる人がいます。ですからできるだけ、ハードルを低くすることに力を入れています。本物に出来るだけ近い味を出すことで、「ヴィーガン料理でもいけるやん!肉じゃなくてもおいしいやん!」と言ってもらいたいです。



お客さんの反応はいかがでしょうか?

焼き肉屋の時とヴィーガンレストランでは、お客さんから感謝のされ方が違います。「お店をやっていてくれてありがとう。絶対閉めないでね!」と言われます。クチコミでくるお客さんが多く、わざわざ海外から来たお客さんもいます。また、お客さんの『食』や『環境』への意識が違って、お客さんから情報が入ってくることが多いです。


お客さんのペースが、『せわしない』から『ゆったり』に変化し、それ自体がちょっとエコになっていると思います。

 

焼き肉屋当時から、「伏見で地域を盛り上げたい」とずっと思っていました。伏見の人は、日曜日に街に出て行ってしまいます。質の高いものを安く提供することで、外から人を呼び込みたかった。ヴィーガンズが外からのお客さんをたくさん呼ぶ事になり、今の方が当初の目的をはたしていると言えます。



インタビューを通して、特にお店を出すまでの苦労とそれに対する家族の理解と支えの大切さが伝わってきました。実際にこのお店で食事をしましたが、カフェのように気軽に一人でも入れる雰囲気で、じっくり味わいながらゆったりと過ごせます。土曜日のお昼に行った時には、たくさんのお客さんがわいわい楽しそうにお食事を楽しんでいました。焼き肉丼は、味も香りも実際の焼き肉と変わらず、「これがヴィーガン料理なの!?」とびっくりしました。たくさんの美味しいメニューにインタビュアーも大満足!松田さん、どうもありがとうございました!



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インタビュアー紹介+おすすめのメニュー紹介
・大関はるか   18歳からベジタリアン、ビーガンを経験し、ベジタリアンフェスティバルの司会を数年務めるなどしてきた。現在はつながりの方に重きを おき、特に制限しないスタイル。誰かが私のために作ってくれたものはありがたくいただく。大事に育てられた乳製品、卵、お肉は時々おいしくいただく。自ら人に料理をふるまうときは、ビーガンで料理をし、おいしさを知ってもらうきっかけにする。

おすすめは、豆乳ソフトパフェ ヴィーガンズさんに来たら絶対オーダーしちゃいます。他にはない絶品!

・岡本詩子

イギリス留学中、自給自足を目指してベジタリアンへと食生活を変更。イギリスには多民族ということもあり各レストラン必ずと言っていいほどベジタリアンメニューがあります。今は無理のない範囲でベジタリアン生活を続けて、野菜の良さだとか、料理方を開発中。おすすめは、ヴィーガンとんこつラーメン。ラーメンって時々食べたくなる。

・石崎雄一郎

京都で環境のまちづくりに携わっている。ヴィーガンではないが、あまりの美味しさと(年をとってきてメタボ気味ながら)たくさん食べても次の日しんどくないので、このお店のファンになる。おすすめは、実際の焼き肉と味が寸分たがわず、香りがたまらない焼き肉丼。
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肉を減らす提案(インタビューチームメンバーから)

最後に、取材を行ったインタビューチームメンバーからみなさんへの提案です。ご紹介したようにお肉の消費量を減らすことは、身近に出来るエコなことです。たとえば週に1度お肉を食べない日を作りませんか?週に1食でもいいと思います。お肉を減らすことは、エコなだけでなく、消化の負荷が少なく、ガンや心臓病のリスクを減らすなど健康にもいい影響があります。


コラム
・ヴィーガンってなに?
ベジタリアン(Vegetarian)とは一般に、野菜や海草、豆類などを中心にした食事スタイルのことです。
卵や乳製品、蜂蜜などは食べる(動物自体を殺さないで、分けてもらうものは食べるという考え方)という段階から、無性卵なら食べる、魚介類は食べる、お魚も食べる(赤い肉だけ食べない)、鶏まで食べるなど、いくつかの段階があります。
ベジタリアン(Vegetarian)というと、菜食主義者と訳されることがありますが、語源を調べると「Vegetus」というラテン語で、「生命力に満ちあふれた、活気のある」という意味があります。
ヴィーガンは、Vegetarianの最初と最後をとってVEGANと書きます。ベジタリアンの中でも動物性のものを一切とらない考えのことです。ライフスタイルにおいても皮製品や毛糸製品など、動物性のものを使用しません。
ベジタリアン、ヴィーガンに関心のある人には、それぞれきっかけがあると思います。例えば、【環境問題】、【貧困問題】、【動物の権利】、【美容健康】と言ったテーマがきっかけになっている方は多いのではないでしょうか。


・エコとどう関係あるの
【環境問題】という切り口だけに限って言えば、化石燃料を使いすぎているエネルギーの問題と似た構造をみることができるかもしれません。
お肉が貴重な食材で、自分たちが食べる分だけを責任もって飼育していたらよかったのでしょうけれど、いかんせん私たちはお肉を消費し過ぎています。
大量の食肉のために大量の飼料が必要です。このため、熱帯雨林が破壊され牧草地に変えられています。一度切り倒した森を元に戻すことは簡単ではありません。
 他にも以下のようなデータがあります。

 

・牛の飼料は、アメリカで生産されている穀物の80%以上を占めています。
・食肉生産は大豆生産に比べ、40倍もの化石燃料を必要とし、水は小麦の200倍も必要とします。
・家畜のゲップやおならに含まれているメタンガスは地球温暖化の大きな要因であることがわかっています。また、排泄物のアンモニアガスによって生じる酸性雨も環境問題のひとつです。


欧米の環境活動家やエコライフをしている方たちにベジタリアンやビーガンが多いのは、環境問題と肉食が密接に関係していると考えられているからです。
 私たちの和食文化には、大豆や海藻など肉食を減らすことのできるたくさんの知恵があります。環境問題解決に向けて、私たちの日々の食事からもアプローチしていければと思います。まずは、週に1度、あるいは1食からでも意識してみませんか。
ちなみに1人が1年間に毎週1日お肉をやめると、車の走行を1700km減らしたのと同じ二酸化炭素の削減効果があります。
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京都市伏見区深草西浦町4-88
TEL&FAX 075-643-3922
http://www.veganscafe.com/


<営業時間>
11:30~21:30(L.O.21:00)
[LUNCH]11:30-15:00(L.O14:30)
[CLOSE]15:00-17:30(日、祝を除く)
[DINNER]17:30-21:30(L.O21:00)
定休日 毎月1日+金曜日+不定休 
日、祝のみ11:30~17:30(L.O17:00)

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