野菜に魅せられ、野菜と対話し、等身大のエコライフ~東原直輝さん
無理せず、無理なく、肩の力が抜けていてー。
゛ナチュラル゛という言葉が、これほどぴったりな人もめずらしいのでは!?と、取材中に何度も頷くこと然り。
近鉄伏見駅から徒歩10分ほど、閑静な住宅街にあるYASAI DINING「chocana」(チョッカーナ)のオーナー・東原直樹さんに、思いを語ってもらった。
ドクター推薦! 毎日食べたい、彩(菜)食健美なランチたち
酵素たっぷりのしろなのスムージーに、カリフラワーのスープは自然な甘みで、これだけですでに大満足。いただいた日替り&ハンバーグランチは、いろんな種類の野菜がたっぷりで彩りもよく、食べるのがもったいないほどの美しさだ。サラダのドレッシングも手づくりで、黒ごま、とうもろこし、九条ねぎと、なんと3種類も! 季節によって変わるというからうれしい限りだ。
『野菜そのものの味を大事にしたいので、最低限の調理を心がけています。また、野菜が苦手な男性でも食べやすいように、焼く、炒める、揚げるなど調理方法を変えています。そうすると食感が変わり、飽きずにおいしく、たくさん食べられますから』
週に2~3度、通う゛ファン゛がいるというのも納得。近隣医院のドクターもおすすめだそうで『(診察後)、chocanaで野菜を食べて帰りなさい』と。野菜好きの人はもちろん、野菜不足の人は、ぜひとも訪れてほしいお店だ。
゛東原流゛野菜との向き合い方
八百屋さんが営むレストランに勤めたことがきっかけで、どんどん野菜に魅力を感じていった東原さん。オープン当初は自宅近くに農園を借り、無農薬で野菜を育てていたほど。今は店が忙しくなり休憩中だが、野菜づくりを再開できればと思っている。
『どういう風につくったらその味になるのか。どういう風に育ってきたのか。農家さんにいちいち聞く訳にもいかないでしょ。実際に自分でつくってみることで、野菜への理解を深めたかったんです。そうすることにより、大根なら大根の物語を感じることができる。それをどう伝えるかが、ぼくの仕事でもあると思っています』
このように、野菜との向き合い方、取り組み方が半端でない。そんなに深く関わってもらい、野菜も゛本望゛だと感じた言葉だった。
おいしさをつきつめると地産地消になる
野菜は龍大近くの野市で仕入れた伏見産の他、向日市、上賀茂など京都府内で採れた新鮮なものが中心。朝採れ野菜が並ぶ朝市など、自身でも足を運ぶというフットワークのよさだ。
『旬を大切に、そしておいしさをつきつめると地産地消になるんです。いいなと思った野菜に関しては、その野菜をつくっている農家さんを紹介してもらったりしています。とにかく、自分の目で確かめたいというか、常にアンテナをはるようにしています』取材前日の定休日も、ワインの試飲会に行くなど、行動的な東原さんだ。
できることを、できる範囲で
現在は店頭で、とうがらし、なす、セロリ、サニーレタスをつくっている。サニーレタスはワインの木箱を再利用し、申し分のないエコライフを実践中。そんな東原さんだが『そもそも、職業自体がエコじゃないでしょう。飲食業はエコと相反する。いろんなものを仕入れ、いろんなゴミを出して、環境を破壊していると思います。野菜を大切にし、なるべく皮を剥かないなど、できる限りゴミを出さない。犠牲を最小限に抑えるようにしています。また、2号・3号店と手を広げることも考えていません。それが、ぼくのできるエコだと思っています』
できることをできる範囲で。野菜への思いが、自然と持続可能なエコにつながっている。地球にやさしいエコライフは、もちろん、私たちのからだにもうれしくて。また、そんなchocanaで食することは、エコ活動のひとつといえるのではないだろうか!?
気のおけない友人や家族と訪れ、ビートルズの曲が静かに流れる店内で、野菜との語らいから生まれた東原さんの゛作品゛を存分に楽しみたい!
取材:2016年5月
YASAI DINING chocana(チョッカーナ)
伏見区深草泓ノ壷町28ー6 ワタルハイツ1F
075ー645―1330
ランチタイム:11:30~15:00(L.O14:30)、
ディナータイム:17:30~22:00(L.O21:30)
定休日:火曜日
※ランチタイムは日替り、パスタ、カレー、ハンバーグなど6種類。キッズプレートも有り。ディナータイムはコースも有り。10品で2時間飲み放題4000円(要予約)など、詳細はお問い合わせください
畑に喜んでついて来てくれたという子どもさんとの写真など、おしゃれにディスプレイ