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生粋のエコラバー・福井宏行さん

藤森駅から徒歩5分にある京エコロジーセンターは、環境学習や環境保全活動の輪を広げるため、エコな暮らしを実践し伝える環境拠点である。館内にはエコについて学ぶ展示物や体験コーナーがあり、それらの案内をする環境ボランティアが約200名活動している。

環境ボランティアは「エコメイト」として館内案内を中心に活動し、3年経験すると「京エコサポーター」となり、館内案内だけでなくセンター外でエコな活動を行う役割も与えられる。

 

私たちは「エコメイト」として活躍されている福井宏行さんに、活動内容や環境に対する思いについてお話を伺った。

 

プロフィール「Fukuizm」

福井さんは現在66歳。もともと大阪で仕事をしていたが、結婚を機に京都に住むことになった。桃山御陵や北堀公園など自然が豊かなところやお酒が美味しいところが伏見のお気に入りだ。

 

退職後は、テニスと畑仕事とエコメイトの3本柱を併存させながら暮している。エコメイトとして活動を始める前から、使っていない時はコンセントを抜いて待機電力をなくして節電したり、節水を心がけたり、普段からゴミを出さないなど、環境に配慮した生活を日常的に行っていた。さらに、電車や車もあまり利用せず、可能な限りは自転車で移動し、普段からエコな生活をしているという。

 

話を聞いて私たちが抱いた印象としては、元気で、お話が大好きで、ニコニコしていて、人当たりがとてもいい人という感じがした。

 

エコメイトを始めた理由

福井さんは、退職後も社会との関わりを持ちたいという思いからボランティアをしてみようと思った。福井さんは理系の勉強をしていたこともあり、最初は京都市青少年科学センターのボランティアを希望していたが、当時、科学センターではボランティアの募集をしていなかった。ある日、科学センターの近くにあるエコセンでボランティアを募集していることを「リビング新聞」で知り、応募した。エコセンが家から近く、自転車で通うことができる距離にあったこともボランティアを始めるのにちょうどよかった。

 

今、力をいれていること

 福井さんは現在、「エコエネクラブ」と畑仕事に力を入れている。

「エコエネクラブ」のメンバーはエコメイト有志10人。福井さんはリーダーとして活動し、子どもを対象に年に2回、太陽光発電を利用したランタン制作など自然エネルギーを用いた工作体験を通して、エネルギーがどのように生まれるかを伝えている。福井さんはエコメイトとして3年目にあたるので、「京エコサポーター」になろうか、他の環境団体に所属しようか思案中だそうだ。

また、福井さんは3年前に土地を借りて畑を作り、ほうれん草などの野菜を無農薬で栽培している。

 

今後やってみたいこと

福井さんはエコと経済の関係に興味を持ち、これから経済の勉強をしようと思っている。例えば、環境に悪影響を及ぼすペットボトルが無くならないのは他の容器を使用するよりも原価が安く、企業が儲かるからという理由がある。だから、福井さんは多角的な視点を身につけるために経済の勉強をしようとしている。年齢を重ねてもエコとの関わりは持ち続けることを希望している。

 

取材後期

環境問題は、みんなで協力しないと解決することはできないことが福井さんに取材してわかった。最後に、福井さんは「エコはしんどいものやめんどくさいことと思われがちだが、その中に楽しさを見つけ出すことができて、それをみんなに知ってほしい」とおっしゃっている。エコに楽しさがあることを少しでも多くの人に広められるように、私たちも自分なりの楽しさを見つけて、友人や子どもたちに伝えていきたいと思った。

 

(取材:2018年10月5日、龍谷大学政策学部2回生(清水ゼミ)藤田 廉谷 原田)

 

京エコロジーセンター

1997年に地球温暖化防止京都会議(COP3)が開催されたことを記念して、2002年に設立された。ごみ問題や温暖化防止などについて学べる展示コーナーや図書コーナー、屋上ビオトープなどがあり、エコメイトや京エコサポータ―というボランティアが見学者の案内を行っている。

 

住所:京都市伏見区深草池ノ内町13

TEL:075-641-0911

開館時間:9:00~21:00(1・2階の展示は17時まで)

休館日:木曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始

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