地域で取り組むエコ活動「桃山エコ推進委員会」②〜勝浦英雄さん〜
「桃山エコ推進委員会」は、2014年桃山学区に暮らす住民有志で立ち上げ、2015年4月から規約を作り、地域ぐるみでエコ活動を進めています。
今回エコれぽ隊は桃山エコ推進委員会のメンバーがサポートした、桃山小学校での環境教育授業に参加し、主に副委員長の勝浦英雄さんにお話を伺いました。
勝浦さんは定年退職後の2000年から桃山学区に暮らしています。
お住まいのマンションには自治会が無かったため、引越し後しばらくして自治会を作り、地域活動に取り組むようになったそうです。その縁で桃山エコ推進委員会が立ち上がった時にも声がかかり、以来副委員長を担っています。
勝浦さんは、元々焼却炉や下水処理、浄水処理など環境汚染防止に関する企業に勤めていたこともあって、推進委員から「環境知識が豊富で、地球温暖化の国際会議について話す時など頼りにしています」との声が聞かれると、「いやいや」とひたすら恐縮され、勝浦さんの穏やかな人柄が伝わってきました。
「こどもエコライフチャレンジ」授業があった9月26日、桃山エコ推進委員の勝浦さんを始め、小宮山さん、榊原さん、大倉夫妻の5名が授業サポートを行いました。「こどもエコライフチャレンジ」は京都市が平成17年から市立全小学校で取り組む環境教育事業です。これまでも、毎年桃山小学校では「こどもエコライフチャレンジ」に取り組んできましたが、桃山エコ推進委員会がこの授業支援を行うのは初めてとのことで、「こどもエコライフチャレンジ」の企画運営をまかされている「認定NPO法人気候ネットワーク」のメンバーとともに授業の流れを確認して、5年生の教室へ向かいました。
授業では、子どもたちが夏休み中に家族と一緒に取り組んだ環境家計簿「こどもエコライフチャレンジ」の診断結果をもとに、夏休み中に節電やマイバッグの持参、ごみの分別などできたことやできなかったことを4、5人の班に分かれて話し合い、今後のエコライフの取組目標を決めました。
授業を終えた感想を尋ねると、桃山エコ推進委員の小宮山さんは「子どもたちから『エアコンの設定温度を設ける』『水を大切に使いたいので、飲み水を必要な分だけ出すようにする』など色々な目標がでた」ことが印象的だったそうです。同じく委員の榊原さんは「こどもたちが自分たちで環境問題について調べていて、主体的にエコライフについて考えている」とこどもたちの積極的な姿勢に感心したそうです。
勝浦さんも、こどもたちの2時間授業での集中力や真剣さを目の当たりにし、「私たちが小学生の頃は環境について考えたことがなかったので、こんな子どもたちが育つのであれば、あと数十年、地球は大丈夫かなあと思います。」
ちなみに、勝浦さん自身が取り組まれるエコ活動は「車を運転しないこと」。伏見に住み、生活する分には車を持たなくても大丈夫だと感じているそうです。また、エアコンを夏は29度、冬は21度に設定することを心がけていて、マンションは断熱効果が良いので部屋を効率的に暖められると実感しています。
このように、個人の心がけでできるエコを実践しながら、地域ぐるみで取り組めることを考え、話し合い、実践している桃山エコ推進委員会のみなさんは、地球規模の環境問題を地域に根ざして取り組むエコ活動をコツコツ、楽しく実践されていました。家庭で、地域でできるエコ活動がたくさんあることを推進委員のみなさんに教えていただいた1日でした。
桃山エコ推進委員会
委員長 大倉 正暉(おおくら まさあき)
副委員長 勝浦英雄(かつうら ひでお)
中川孝子 (なかがわ たかこ)
取材
エコれぽ隊:弘田、亀村
取材日:平成29年9月26日